【神奈川】「全て間違いありません」点滴に消毒液 ３人殺害事件初公判・横浜市

　グレーのスーツ姿で法廷に入った久保木被告は逮捕時と比べかなり痩せた印象でした。

　元看護師の久保木愛弓被告（３４）は２０１６年９月、横浜市の旧大口病院で点滴に消毒液を入れ入院患者３人を殺害した殺人の罪と、複数の点滴袋に消毒液を入れた殺人予備の罪に問われています。

　午前１１時に始まった初公判で、久保木被告は、起訴内容についてはっきりとした声で「全て間違いありません」と述べました。その後、弁護側は「事実関係は争わない、責任能力に関して統合失調症で著しく心神耗弱状態であった」と主張しました。

　久保木被告は逮捕時の取り調べで「２０人以上に消毒液を入れた」などと供述しています。

　旧大口病院では事件の３か月前から久保木被告が担当していた階で、患者およそ５０人が死亡していて、動機などとともに事件の全容や経緯がどこまで明らかになるのか注目されます。

http://news.tbs.co.jp/newseye/tbs_newseye4372400.html

ただ、亡くなった患者の大半はすでに火葬されて遺体や血液などが残っておらず、殺人罪で起訴できたのは３件

物証の乏しさ。消毒液が混入された点滴袋は、いずれも無施錠のナースステーションに保管。
犯行現場を映した防犯カメラなどの客観証拠はなく、任意聴取での自供が逮捕の決め手となった。

立件された範囲に限っても、わずか数日間で３人の命を奪った異様さに加え、歩行が可能だった患者も殺害するなど、「不安の解消」だけでは片付けられない謎も残る